先月、来院された患者様で自動ドアが開き、フラフラしながら入って来られ、「初診ですか?」と聞くと「私、メニエル病で真っすぐ歩けません。」とのことでした。平衡感覚が鈍り歩行が困難になるこの症状は、目まい、耳鳴りも伴いやすくなります。
ベッドに寝て頂いて首を触察すると頚椎の2番の左横に筋肉のしこり(筋硬結)があり、ここに亀裂(筋断裂)が生じて「メニエル病」になります。症状が重くなると「吐き気」も伴います。
施術は筋断裂の患部も持続的に押して、筋肉の炎症を除きます。患部は緊張して断裂部が開いて外に力が働いていますが、持続的に押すことで緊張が緩み、患部がふさがってきます。これが、「自然治癒力」です。
20分程の施術では押される痛みも柔らぎ、立ってみるとまだ歩行はフラフラしますが、真っすぐ歩けるようになりました。その後5回の施術で症状は落ち着きましたが、日常生活のストレス等によりこの症状は生じるので、定期的な施術は必要であることはこの患者様には伝えました。
12月になり寒さは日増しに強まりましたが、当院は相変わらずの暇は続き、私の心が「メニエル病」になりそうです。