④ Q:この施術療法で筋硬結の痛みはとれるのか?
A:筋硬結に正しい角度、方向、強さで押すと周囲に痛みを放散して良くなろうと
する自然治癒力が発生します。これでも痛みは改善しますが、その中ある芯を
小さくすることが根本的施術になります。ここに更に肘などを使い深く刺激を
入れることにより、改善のスピードはアップします。
④ Q:この施術療法で筋硬結の痛みはとれるのか?
A:筋硬結に正しい角度、方向、強さで押すと周囲に痛みを放散して良くなろうと
する自然治癒力が発生します。これでも痛みは改善しますが、その中ある芯を
小さくすることが根本的施術になります。ここに更に肘などを使い深く刺激を
入れることにより、改善のスピードはアップします。
③ Q:何故筋肉に痛みができるのか?
A:原因は2通り考えられます。一つは、筋硬結(しこり)が更に過緊張状態になる
ことにより丸い形状から尖った形状になり痛みを出します。もう一つは筋肉の断
裂によるものです。違いは押すと分かるのですが、筋硬結は周囲に痛みが広がる
放散痛、筋断裂は他の箇所に痛みの走る関連痛を出します。
② Q:何故筋断裂は起こるのか?
A:筋肉は緊張すると収縮して過緊張状態となり、伸びる力が弱くなります。その時
にある動作でタイミング良く方向、角度、強さが合って伸ばされたときに筋断裂
が生じます。筋断裂は微細な物でも鋭い痛みを出します。
① Q:なぜ筋硬結はできるのか?
A:筋肉は疲労やストレスの蓄積で収縮され乳酸が貯まり、柔らかい固まりが出来ま
す。その後血流がその場所に供給されなくなり徐々に固くなり、筋硬結(しこり)
になります。
今回は悪い箇所を両母指で探す「検索」の練習です。体中には疲れから乳酸が除去できずに無数の筋硬結(しこり)が存在します。また痛みの元である筋断裂も存在しますが、先ず、筋硬結が自分の両母指でしっかり検索できないと筋断裂は分かりません。方法は盛り上がった筋硬結の形状に合わせてリストと両母指を動かして検索しますが、「おわん」をイメージしてその表面をなぞる感じです。初心者はこの「おわん」を潰してしまうので分からないので、力を抜いてリストを使うことがポイントになります。参加している女性も必死に汗をかきながら探していますが、「コツ」を掴むまでは反復練習になりますので何回かはこの練習になりそうです。
今回のテーマは患部の緊張を「緩める」ことです。一番痛い箇所に両母指をあてて持続的に押して「緊張=痛み」を抜くのがこの手技の特徴ですが、術者の押し方で患者の症状は変わります。術者の押し方に「力み」があると患部は更に緊張を増して症状改善はしません。写真1のように肩に力が入って押すと、押された感じが「硬い」ために患者は緊張します。理想は写真2のように腰を入れて「丹田」に力が入るようにして押します。体重をかけて押すとはこの形ですが、手技もスポーツと同じで下半身主導です。腰と下半身を患者に寄せてセットアップしてそれから両母指を沈めますが、このときに一瞬「タメ」が生まれて両母指を沈めます。こうすると「力み」は生じずに患者も力が入らない為、患部が緩む準備が出来ます。押すファームとしては写真3が理想です。
写真1 写真2
写真3
今回の勉強会は筋断裂の検索の練習です。筋硬結(しこり)はマッサージ等でも分かりやすく殆んどの施術家はこれを狙っていきます。しかし、「痛みの元」はこの「筋断裂=キズ」です。患者様が痛いと訴えた場合は大小問わずにこの筋断裂を施術しなければ症状改善はできません。検索は筋硬結のような固まり(筋硬結に筋断裂が存在する場合も多い)のように簡単には分かりません。先ず、患者様に聞いて何処が痛いのかを目安にして検索するのですが、ポイントは「筋線維の走行に垂直に存在する」ことと、「必ず筋断裂は陥凹している」この2つです。理論上はこの2つですが、先ず両母指の見極める感覚を養わなければならないので、練習で体中の筋断裂を検索する練習を繰り返すことです。筋断裂は痛みを伴わなくても誰でも必ず存在するので、当分の間はこの反復練習を積み重ねる必要があります。
今回の勉強会は肩こりの施術のパターンです。好発部位は写真1の首の付け根です。ここにしこり(筋硬結)がある場合が殆んどです。男性は基本的に女性に比べて筋肉が太い為、肩こりが起きにくいのですが、過去に寝違えなどを生じて、ここに筋断裂がある方は慢性的な肩こりに悩まされます。この筋肉は写真2の肩甲挙筋ですが、一般的にはインナーマッスルと呼ばれ触りにくいと言われますが、触察の仕方が分かれば簡単に分かります。また、女性で肩こりで猫背になり顎を突き出す方は写真3の僧帽筋下行線維が固まっている為、顎を前方に突き出して伸ばそうとして姿勢が悪くなります。マッサージでは全体的に押して肩こりをほぐそうとしますが、キーポイントを知らないとすぐに戻ってしまいます。我々は先ずこの2点を集中的に緩めてから全体的に広げて施術します。ほぐし方を知らないと30分かけても効果はでませんが、方法を知っていれば10分で結果は出ます。
写真1 写真2
写真3
今回は頚部の施術としこり(筋硬結)の緩め方の勉強会です。頚部は写真1の頭最長筋に筋硬結が多く、特に写真2の頸椎2番の外側は眼精疲労や片頭痛の好発部位です。この筋硬結を検索してどの方向から両母指で押すのかを感覚としてある程度身に付ける必要があります。初心者の殆んどは両母指に力が入りこの筋硬結を潰してしまい、正しい方向が分からなくなるので、筋硬結を「おわん型」とイメージしてその表面をなでるように検索するように伝えました。この感覚を身に付ければ筋硬結の「芯」の位置が分かるようになり、その芯に両母指の先端を刺すように押していくことを体で覚えていきます。30分程で女性は体感できたので、次は芯に突き出したまま緩むまで待つ「持続圧迫」に移行しました。すると女性が「何か固まりがとろけるように母指が勝手に沈んでいく」と言い、「それが緩む感覚で、その箇所の痛みを抜くコツだよ!!」と伝えました。一度この感覚を成功体験で身に付けていれば、体のあらゆる箇所で再現していくだけです。次回は肩の練習ですが、このことを繰り返していけば3ヵ月で体中の痛みは抜ける「コツ」を覚えられます。
写真1 写真2
今回は殿部の痛みの出やすい(好発部位)箇所と両母指の押し方を覚える練習です。殿部は座っている状態で体重がかかる為、しこり(筋硬結)が出やすい部位で両母指で適確に検索して悪い箇所を探す必要があります。また、股関節痛は写真1の大腿骨頸周囲が固まり、特に写真の「L字」の頂点に筋硬結が存在しているケースが多いです。
筋硬結を緩めて痛みを軽減するには筋硬結の表面からその「芯」に両母指が刺さる感覚を身に付ける必要があります。このときに大切なのが写真2の両手の形が大切で母指以外の四指がリラックスしていなければなりません。殆んどの施術家はこの四指の指の付け根に力が入り、そのために母指が浮いて筋中に沈められません。これは「てこの原理」で四指の指の付け根が写真2のように浮いていれば簡単に母指の先端は沈められます。このようなことは「コツ」であって教わればすぐにできるのですが正しいフォームを教えられる方はなかなかいないようです。今後も若い施術家を育成して「痛みのとれる施術」を伝えていけるように一生懸命指導していきます。
写真1 写真2